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ディア・ドクター

金曜日, 11月 21st, 2014



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今年教員資格を持っていない人間が、長年に渡り教壇に立っていた事実が発覚し話題となったが、
他にも医師免許を持たない者が、保険医として活動していたなどの事件が起こる現代社会。




免許を持っていても技術がない教師や医師より、免許を持たずとも技術がある教師や医師の方が、
現場では求められているはずなのだが、それは認められるのだろうか。




2009年に公開された日本映画、『ディア・ドクター』は、そういった問題にメスを入れた作品として、
キャッチコピーの、「その嘘は、罪ですか」とともに話題を呼んだ。




人口1000人余りの小さな村の診療所で働く、唯一の医師が突如失踪する。
困惑するスタッフや周囲の人々。




警察が捜査を始めると、誰も医師の経歴を知らなかったことが次第に判明してくる。
なぜ医師は失踪したのか。
大らかな人柄で誰からも慕われていた医師には、知られたくない秘密があった――。




本作は、キネマ旬報ベストテン第1位を始め、数々の賞を受けた。




無医村だった僻地にとって、医師は神様・仏様に値する存在だ。
患者と向き合う医師の存在が、ことさらクローズアップされがちな現代社会だが、
その根底にあるのは、確かな医療技術あってのことだ。




患者に寄り添い話を聞くだけなら、医師でなくてもできることだ。




その意味では、医師免許を持たない者が医療行為を行うことは、
決して認められるものではないだろう。




しかし、医師と信じ込んで受診していた者たちが、手のひらを返すような態度をとる時、
医療を受ける側の責任はないのだろうかと、考えさせられてしまう。




単に医療の話だけではなく、人としての在り方を考えさせてくれる、おすすめの一本だ。